Blog

Archives:

Categories:

Meta:

2012.10.07

2666

いろいろと現実逃避したいということもあり、ボラーニョ「2666」読み始める。
私のためにボラーニョはこれを書いてくれた、と錯覚しそうなほど、自分の心に寄り添ってくる。
こういう作品を作る作家には本当に敬服する。
心からありがとうを言いたいが、ボラーニョは死んでいる。
「2666」は遺作だ。
この本は私が今までに買ったどの本よりも分厚く、本というよりはむしろ石というほどに重い。
そして値段も高い。
しかし値段は私にとっては高いというだけで、この内容からすればむしろ安いかもしれない。
人生の重みである。

自分が迷っている、ということや、自分が読んだ本や聴いた音楽、映画、について
人に露出したいというこの欲望は一体何なんだろう、という気がする。
この欲望は一層いや増して、
露出したい、
ダメ
したい
ダメ
という自分の心の中のやりとりで、いささか疲れてしまうこともある。

自分が接した作品について誇らしげに解説したりするのは
格好悪いしやめたいと思うが
人に伝えたいという欲望はふつふつと沸き起こる。
自説を開陳したいのなら、自作の中で!と自分を戒める。
しかし言いたいことは言いたい。

ZAZEN BOYSの新譜「すとーりーず」はすごすぎる。
キアロスタミ監督の「ライク・サムワン・イン・ラブ」はシーンとシーンの連結が暴力的すぎて忘れられない。
同じくキアロスタミ監督の「桜桃の味」は最後のシーンが謎すぎて忘れられない。
セルバンデス短編集は「模範的」かつユーモアあふれ全く古びていない。弟子になりたい。聖俗混合ぐあいに泣ける。
スガ・ダイローと向井秀徳のセッションは魂に響く。

以上、言い残したことはない!!!!!

No Comments »

コメントはまだありません。

Leave a comment