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2020.07.02

ボラーニョふたたび

ロベルト・ボラーニョ『第三帝国』(白水社・2016年発行)の訳者あとがきにて、この本を翻訳された柳原孝敦さんが、拙作『遠いデュエット』について書いてくださいました。
ボラーニョへのラブレターのような『遠いデュエット』について、ボラーニョの翻訳をされた方が、ボラーニョの本のあとがきに書いてくださるという奇跡的なできごとでした。
自分にとっては、これが人生のピークになってしまうのではないかと、
あまりに畏れ多すぎて、4年間自分の心に大切にしまい込み、今までちゃんとした形でお知らせすることができていませんでした。
柳原さん、本当にありがとうございます。
今、またボラーニョについての新しい作品をつくっているところでもあり、また自分もあれから少し成長したような気もするので、ようやくこの一大事を声を大にして喜んでもいいような気がしてきました。
ぜひ『第三帝国』をお手にとって読んでいただけたらと思います。
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b227448.html

一緒に写っているのは、今読んでいる柳原さんの著書『テクストとしての都市 メキシコDF』です。
メキシコ市にまつわる様々なテクストや映画を引用しながら、都市の風景と歴史を読み解くというもので、1968年にトラテロルコ広場で警察が学生デモ隊を虐殺した事件についても書かれています。香港のひどい状況がある今このタイミングで読めて、考えさせられました。これについては今一言では言えないので、これからも考え続けます。

ボラーニョについての新作は、ちょっと方向性は違うものですが、秋頃に発表するために制作中です。また追ってお知らせさせてください。

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